私どもは、小規模ではありますが、患者さんやご家族だけでなく、ケアマネジャー、訪問看護師、病院の相談員などの関係者の方々と、より身近な関係を築きながら、患者さんに寄り添う医療を目指しております。何人も医師が在籍してグループで診療している大きな医療機関や設備の充実した病院とは比べものになりませんが、私たちは「身近さ」を最大限生かしていきたいと考えております。
医療介護に関連した指示が診療所から関係事業所に出されることから、どうしても上下関係のような形になりがちですが、私たちは同じ目線に立って、時に皆様にご意見をいただきながら協力していきたいと考えております。
弘法大師の偈文に「重々帝網」という一節があります。私たち人間は大きな部屋の内にいて、壁、天井、床に張り巡らされた網にすっぽり囲まれており、その網の糸の結び目には一点一点水晶などの宝石があり、全体を囲む沢山の宝石がお互いの光をキラキラ反射しており、沢山の光に私たちは包まれている。世の中は実はそのようなイメージだとするお言葉です。のぞみ訪問診療所のスタッフ一同は関係者の皆様と糸で繋がりながら患者さんとご家族を光で包み込む網(ネットワーク)を一緒に作っていきたいと考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。